JPN:日頃からお世話になっているローデッドから新作で出ているボードTruncated Tessaractのレビューがイギリスのオンラインロングボードマガジン"Thane Magazine"に載っていたので日本語に訳してみました。改めてレビューを読むと色々知っていたつもりで知らなかった単語がありますね。次回はそんなロンスケマニアック用語も解説したいと思います。
とりあえずはTruncated Tessaractのレビューから。オリジナルのレビューのライターはNoCoast SkateのKyle Ramseyです。
本文はこちら→Truncated Tessaract Review on Thane Magazine
Truncated Tessaractは前作Tessaractをカットしたバージョンで、サイズを全長33インチまで短くし、インテグレートロッカー、外側に向かって放射状に広がるウィールウェル、Wコンケーブ、ウィールベースオプションを残しつつ軽量でディレクショナルなデッキに仕上がっている。特に山道をがっつり下ったり、ハイスピードや素早いスライドで攻める本格的なダウンヒル用にデザインされているのだ。今回はNoCoast SkateよりKyle Ramseyがこのボードの解説をしてくれた。
ローデッドのTruncated Tessaractをこの数か月間で使ってきたが、素晴らしい乗り心地だ。ウィールベースが24.5インチと26インチの2種類選べるようになっていて、まず一番短い24.5インチを試してみた。驚くほど素早いレスポンスが得られるのだが、僕のスタンドアップスライドのスタンスには少し狭すぎであまりしっくりこなかった。26インチだときっちりはまってくる。
このデッキがスピードを出すために作られているのは一目瞭然だが、フリーライドでも楽しみ方はたくさんある。Tessaractをバッサリ切り落としてあるので、ヒールサイドのスライドでは足の位置がリアトラックより3/4ほど後ろがベストポイント、トーサイドではWコンケーブとウィールウェルのちょうど真ん中あたりがベストだ。
Tessaractから続く2層の特注エポキシグラスファイバーで2枚のバンブー製の板を挟み込み、軽いながらも硬さと強度を保ち、さらに振動を抑制する構造を実現している。一番下に挟まれたコルクの層が振動を吸収し、耐久性をアップさせているのだ。凹凸に富み、繊維のように方向性が存在しないというコルクの構造が、通常の木やバンブー、ベニヤといった方向性のある長い繊維を含むマテリアルで作られたボードとは違い、じりじりと板を蝕んでいくような衝撃ダメージからボードを守ってくれるのだ。
Wコンケーブはかなりワイドになっているが、乗ってみるとシンプルでさりげない感覚。デッキのワイドは9.5インチあり、スニーカーのサイズが28センチ越えの僕でもかなり足元にゆとりができる。このデザインはトーサイドスライドでコンケーブを土踏まずでしっかり踏めるように、同時に足の外側部分はウィールウェルのちょうど裏側あたりで、特に長距離ダウンヒルでのタック時など余計な力がかからないようになっている。
ボードの反対側には放射状に削られたウィールウェルがあるので、Kegelのような80mmサイズのダウンヒルウィールでも安心だ。僕はREYトラックのREYvolverというベースプレートの45度に180mm Deathハンガーという組み合わせに25ミリのハードライザーを入れて、かなり柔らかいセットアップを使っているが、体重73キロほどの僕でもウィールバイトは一度もしていない。トラックをセットする部分には3.5度のウェッジがついており、トラックのセットアップの多様な構成とバリエーションを可能にしているのだ。このウェッジとのベストコンビネーションはキングピンの角度が45度以下のトラックで、ボードの高さは低いまま多様な回転や傾きがスムーズに実現できる。キングピンの角度が45度以上のトラックの場合は3度から4度角度がついたソフトライザーを入れるとベスト。ステアリングの形状を保つことができ、さらにウィールからの衝撃を吸収してくれる。どんなセットアップにしても必ずライディングの前にテストすることが重要だ。スピードが上がってから調整不足に気が付くと楽しくないからね。
総合的に見てもこのデッキは素晴らしい。軽いし、レスポンスも早く、耐久性もあるし、いろいろなライディングスタイルで試したけど全てにおいて素晴らしいパフォーマンスだ。一枚のボードでライダーに様々なライディングオプションを提案するローデッドの逸品だ。今年はレースシーンでもこのボードをたくさん目にすることになると思うよ。
Loaded Truncated Tesseract Review from Thane Magazine on Vimeo.